ニンテンドースイッチは成功するのか?ゲームおじさんの考え
本日は、2017年3月3日、待ちに待ったニンテンドースイッチの発売日でございます。
ニンテンドースイッチは成功するのか、僕ことゲームおじさんが、自分なりの考えを書いていくよ。
ローンチソフトの圧倒的な不安
ハードの初動は、一緒に発売されるソフト、いわゆる「ローンチタイトル」が重要になる。
たしかこの前、スイッチのローンチのラインナップって同窓会みたいだね、という記事を書いたんだっけ。
ローンチタイトルが魅力的かどうか以前に、数が少なすぎるのよ。いや、一応建前上はそこそこあるけど、ほとんどが埋め合わせ。
WiiUのローンチもほとんど埋め合わせで、案の定失敗してしまった。
でも、今回は状況がちょっと違う。
任天堂の唯一の希望の星と言ってもいい、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』がある!
おじさん、トレーラー見ただけで心踊っちゃった♪
『ゼルダ』があるのとないのとでは、ハードリリース時の売上に、へたしたら倍近いほどの差が出てしまうのではないでしょうか?
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
このサイトの記事を見て、びっくらこいちゃったよ!
ゼルダの大作って、2011年に出た『スカイウォードソード』が前作やから、まあ5年くらいはかかっとるわけやろ?
任天堂って、ゲーム業界の中でも人材の流動性が低くて、まあ子会社はたくさんあるんやけども、とても低いとは言えない給料を社員に払い続けてる。
それでいて、300人ほどのメンバー全員に、1週間のテストプレイって……そんなんプロデューサーさんが頭おかしなるで?
一体『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を作るために、いくらくらいのお金を費やしたんやろうね?
こんな大作、下手したらもう一生作れんと思うわ。
この『ゼルダ』を買うためだけに、ニンテンドースイッチを買う価値は間違いなくあると思うで。というより、ゼルダ一本のために4万円払ってもいいくらいや。
僕は別に任天堂ファンでもゼルダの伝説ファンでもないけど、同じ日本のクリエイターとして誇らしいってのはあるなあ。
まあ、任天堂さんは本当に馬鹿正直というか良心的というか、『ブレス オブ ザ ワイルド』はWiiUでもプレイできるんよね。
本当はスイッチだけで出したほうが楽だし、本体の売上も伸びそうなんだけども……。
ただ、『ブレス オブ ザ ワイルド』も、WiiUの時点で発売できたと僕は思ってる。
どうしてもスイッチのローンチのラインナップに入れたいから、発売を延期したんじゃないかな。正しい判断やと思うけどな。
任天堂が直面する困難
なんていうか、もっと昔はな、ゲームってわりと適当でもよかったし、作るのに今ほど莫大な金と人が必要なわけでもなかった。
そして、任天堂は、ハードを作って色んなサードパーティーを呼び込みながら、自分たちで作るソフトがメイン、というやり方で、大成功してきた。
でも今は、ハードを作る会社はハードを全力で作る。ソフトを作る会社はソフトを全力で作る。みたいな分業化が進んでいってるわけよ。
iPhoneとかAndroidを見ればわかるよね。
任天堂みたいに、ハードもソフトも……ってわけにはいかなくなってきた。
スイッチは、インディーズ開発の支援もしていくと言っとるけど、あまり本気にも見えないし、そこまで支持されそうにもない。
任天堂は、社員数も少ない少数精鋭だし、ソフトメーカーとしては生き残れそうだけど、ハード開発は、下手したらこのニンテンドースイッチが最後になってしまうかもしれない。
それでもニンテンドースイッチはすでに「成功」している
でも、ここまで多くの人を感動させられるゲームを作れる任天堂を「成功」と言わずして、何を「成功」と言うのだろう?
クリエイターとして、『ゼルダ』のように人々をワクワクさせ、『スプラトゥーン』のようにアツいイベントを開催し、『マリオ』のように誰もが知っているゲームに関わること以上のものは、なかなかないと思う。
世の中には、あまり質は高くないし、後々のユーザーにいい思い出は残さないだろうけど、(だからこそ)儲かってるようなゲームだってあるからね。
スイッチの売れ行きがどうなろうと、今の任天堂のような在り方ができるだけで、もう「成功」と言ってしまっていいと思う。これがゲームおじさんの結論だよ。
(任天堂、2017年、ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド)
僕もいつか、青沼英二さんのように大規模なゲームのプロジェクトを担当したい。まだ夢を諦めてはいないぜ!